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Old-fashioned Love Stories
- 2010/03/05(Fri) -
                          (Please click this photograph)
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                        春の風のような温かい恋の物語集
 この本にはちょうどこれからの季節にピッタリのこんな一節がある。。。

 “窓は開け放してあった。「春」という名のかわいい女性門番が、目覚め始めた大地の通風装置を開き、あたたかいそそよ風を送り始めたからである” 「忙しい株式仲買人の恋」より


 なんだかとてもこの一節が気に入ってしまった。 この「忙しい株式仲買人の恋」をはじめ、O.ヘンリーによる7編の恋の物語が収められた本を読んだ。


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                 O・ヘンリー ラブ・ストーリーズ「 恋人たちのいる風景」 常盤新平 訳


 少し前に読んだ本だ。 何故、その本を紹介するする気になったのかといえば・・・こんな話しがきっかけだ。
 
 ある男が・・・深夜の電話でこの本の中の一つの物語を例えに出して話しをすることになった。。。
 彼とその電話の相手の彼女との間では、携帯電話を使ったちょっとしたお遊びがある。 それは二人の深夜の密やかなお遊びだ。 その遊びを彼がとてもお気に入りであることも知っているし、ましてや彼女は昼間に職場で嫌な思いをしたこともあったりして、二人で笑い合って気分転換を図ろうという意図もあったのかもしれないが・・・彼女からそのお遊びの始まりを告げるメールが唐突に彼の携帯に届いた。
 いつもならひとしきりメールのやり取りで遊んだ後、夜中に大笑いしながら電話で話し・・・その楽しい気分のまま眠りに就く。。。ということになるのだが・・・昨晩は不覚にも彼女のメールのある文面の意を彼が取り違えたがために・・・彼女は彼からの返信メールを待たされることになった。 彼はもうそのお遊びが今夜は終わったとメールの文面の意を取り違え・・・彼女と話しをする前にお風呂に入ってすぐに寝られる体勢を整えようと浴室へと向った。 彼の入浴中、いつもならレスポンス良く返ってくるはずの彼のメールはピタリと止み・・・彼女は何故返信が返ってこないのか・・・寝てしまったのか?他の電話でも入って話しているのか?・・・などと考えながらもメールを送り続けてはいた。。。 彼は、30分余ほどの時間でお風呂から上がって部屋に戻ってきた。 そして、携帯電話に届いている幾通ものメールに気付いた。。。 それらのメールの最後のメールは 「もう寝るよ」 という一言のみ。。。 その短いメールの文面にいつもは陽気な彼女らしまらぬものを感じた彼は・・・急いで彼女に 「続いていたの?」 とメールをしてはみたものの、なんだか気が急いて彼女からの返信を待たずにすぐに電話をした。 電話に出た彼女の声・・・待ちぼうけにされたような気分になってしまったのか・・・沈んでいた。 明らかに。。。
 結局、彼女のメールの文面を彼が取り違えた結果起こったちょっとした行き違いであった。 自分の出したメールが彼が解釈したようにも取れる文面であると気付いた彼女は 「謝らないで・・・」 と言った。 しかし彼は彼で彼女を独りぼっちにしてしまったような気がして 「ゴメン」 と言わずにはおられなかった。。。
 そんなささいな行き違い・・・実は、彼と彼女の間では何度か起こっていた。 往々にしてそれは・・・互いが互いの気持ちを内心で慮ることによって相手に思わぬ誤解を与えたり、互いの出張が空転してしまったりと・・・後で話せば なーんだ、そんなこと考えていたんだ~ といったことになる。 そんなこともあったりする二人だから元気を取り戻してきた彼女が 「そうとわかれば最後には笑い合えるような行き違いだから・・・いいんだよね」 と言った。 彼は・・・頷きながら、なるほどそうだな。。。と思っていた。
 その彼が・・・多くの人が知っている有名な物語の話しをしだした。 裕福とは言えない若い夫婦が・・・互いに相手へのクリスマスのプレゼントを買うお金に困っていた。 そこで・・・妻は美しき自分の髪を切って売り、夫が持っている祖父から父、父から彼へと受け継がれた金時計に似合うプラチナの時計鎖を買った。 が・・・夫は夫でその金時計を売って妻の美しい髪に似合う鼈甲の飾り櫛を買っていたのだ。 そう、「賢者の贈り物」だ。 
 気持ちが通じていくて話しが噛み合わないのは・・・気持ちが一方通行だったり、双方が相手のことより自分のことを優先して考えていたりする場合があったりして・・・この場合は後で笑い合ったりするのはなかなか難しい。。。

 彼がちょっとした行き違いの後の話しの中で語ったその 「賢者の贈り物」 もこの本に納められている。
 彼と彼女のその些細な行き違いは、現代の男と女の恋事情には必要不可欠な携帯というツールで起こり、その行き違い元となった誤解もその携帯で解消された。
 この本の中の物語は・・・携帯やパソコンなどは無い時代の恋物語だ。 オフィスではタイプライターが活躍していた時代の話しだ。 だから現代の恋とはかなり事情が違う部分は・・・当然ある。 しかも・・・とてもほんわりのほほんとした心温まるような話しが多く、ラストはハッピーエンドだと容易に想定できるストーリー展開だ。 だから・・・とても心和むような気分で読んでいけるし・・・現代とはちょっと違うのどかな雰囲気すら漂う・・・ Old-fashioned Love Stories・・・私は結構気に入った。 常盤新平さんの訳によるアーウィン・ショーの「夏服を着た女たち」は・・・古今東西変わらない、なかなか女性には賛同してもらえない微妙な男心を描いた好著・好訳だと思うが・・・本書もO.ヘンリーの原作と常盤新平さんの柔らかく優しい雰囲気の訳文はとてもいい相性だと思う。

 これからの季節・・・この本を手に持って出掛け、芝生の上に寝転んでうとうとしながら読むにも相応しい一冊だと思う。


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コメント
- お約束 -

想定できるハッピーエンドの小説や、お涙頂戴ものと言った “お約束” の 本は、ある意味、ネタバレなのでつまらないとも言えますが、一方で安心して読めたり、その “お約束”を求めて読むこともありますから・・・無くてはならないものかも知れませんね~。

今の子、これからの子は、携帯・PCが当たり前、生まれた時から当然のようにあるという環境で生きて行きますが、我々の世代は、それらが無い時も知っているし、もちろん、今の便利な世の中を生きていて。
多分、こちらの春静穏さん訳(!?)の男と女のお話しの主人公二人は、私よりはもう少し上の世代ではないかと推測しますが、せっかく携帯・PCの有無の両方を知っている世代なのだから 「遊ぶなら、もっと上手に使って、お遊びしなさいなー」と、その男に伝えたいですねー??? 
2010/03/11 23:51  | URL | 待雪 #ARV1kx8o[ 編集] |  ▲ top

- 待雪さんへ -

ホントそうですね。 なくならないもの・・・というか、なくしてはならないものかもしれないですね。
「賢者の贈り物」も読むたびに優しい気持ちにしてくれますからね。。。

ははは。。。もっと上手にですか~!
きっとその男の人は・・・不器用、無骨者・・・いや、粗忽者なんでしょう。(笑)
2010/03/12 11:12  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top


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