A Short Story 〜 夕桜を観ながら・・・<なんとか、その2>からの続き・・・
【2008.04/30の記事参照ください】
まさに・・・“どうする俺!”だった。
ずぶ濡れになって“寒い・・・”と震え出した彼女を・・・
このまま家に送ったら、家で大変なことになりそうだし・・・
かといって、ホテルで部屋を取ろうとすればフロントで怪しまれそうだし・・・
だからといって、情況的にLホでもいただけないだろうし・・・
結局、私の家に連れて行くことにした。
まぁ、以前にも家に来た事は何度かはあるし、ソファーでうたた寝していたこともある奴だから、そうそう問題はないだろうと・・・。
そう、“どうする俺!”は家に行くというカードを引いた。
家に着いて・・・寒がって小刻みに震える彼女にまずはシャワーを と、バスタオルや私の部屋着のスェットを持って、彼女を抱えるようにバスルームへ連れていった。
「シャワー浴びて温まりな」
そう彼女に言うと・・・コックリと頷いた。
バスルームのドアを閉めて・・・しばらくそのドアの横で腕組みして立っていた。
ガラス戸を開いてシャワーする音が聞こえ出したら やれやれ なのだが・・・
聞こえてきたのは ズサッ って音・・・。
慌ててドアを開けてみれば・・・
彼女はその場に倒れ込むというかへたり込むというか・・・そんな状態で・・・。
こうなったらしかたない!
そう意を決して・・・
「一緒にシャワーするぞ」
そう彼女に告げて、まずは素早く自分の服を脱ぎ・・・
そして、彼女の服を全部脱がし・・・
彼女を抱きかかえてシャワーノズルの下に。
彼女を抱きかかえたまま、シャワーの温度を調整しつつ、二人一緒に温かいお湯を浴びた。
もちろんシャンプーで髪を洗ったりボディソープで身体を洗ったりは無し。
なんせ、片方の腕で彼女を抱きかかえて、もう一方の手でシャワーノズルを操るのが精一杯。
温かいお湯で十分に温まり、そのまま彼女を抱きかかえて、とりあえず髪と身体をざっと拭いて、用意したスゥェットを着せて・・・なんとかベッドまで連れて行った・・・というか、抱えていった。
さすがに私も疲れていた。
もちろん酔いのせいもある。
ベッドに丸まるように横たわる彼女の隣に横たわった。
ほとんどすぐに睡魔が襲ってきたようだった。
だが・・・
眠りにつく前に、彼女がしがみつくように抱きついてきて、小刻みに震えているのはわかった。
今度は濡れたせいの悪寒ではなく・・・泣いていた。。。
これは・・・温かいシャワーではなんともならない・・・心が寒いのだから・・・。
どうしようもないとわかってはいるが・・・彼女をグッと抱き寄せた。。。
とりあえずこうして寝てやるくらいしか出来ないなぁ。。。そう思いながら・・・。
彼女がそれからどれくらいで眠ったのかはわからない。
寝入るのは私の方が早かった・・・と、思う。
翌朝・・・私が目覚めた時には彼女はもう起きていた。
ベッドの向こう側で布団から目だけ出して、こちらを見ていた。
その目は・・・笑って・・・いやがる。
まるで、悪戯が見つかってしまった子供のような目で・・・。
でも、この目なら、もう大丈夫だろう。。。
そんな気がした。
“おはよう”
と、彼女が言った。
“バーカ。おはよう じゃねぇ!”
それが、一夜を共にした彼女と私がその日交わした最初の会話。
差し込む陽の角度から・・・もうお昼誓い時間になっているのがわかった・・・。
かつてあったそんな“二人の秘密の一夜”のことを笑いながら話しながら・・・夕桜な光景の中を二人で歩いた。
彼女が言った。
「そうそう!○○(私も知っている彼女の友達)ちゃんにね・・・私が彼と別れることにしたって言って、●●(私の名)さんにもそうしろって言われた って話したらね・・・○○ちゃんがね・・・じゃ、今度こそ●●さんとつき合っちゃえばいいじゃん だってよ〜」
と。
そうそう・・・私と彼女がよく二人で行動しているもんだから、私の友人にも “お前ら、つきあってるの?” とか言われたこともある。
そんなことも思い出し・・・なんだか可笑しくなって・・・
「や〜だね。。。だって、つきあった男がどんなSEXをするのが好きかまで聞かされてきてんのに、今更彼女になんかできるか〜!」
と、答えた。
“ドンッ”と、また私の背中を小さな拳骨で突いて、彼女もさも可笑しそうな笑い声を上げた・・・。
「もう陽が沈むな。。。今晩はあまり飲み過ぎないようにしようなぁ〜」
そう、彼女を振り返りながら言った。
夕日を背景にした桜も綺麗なもんだな・・・。
なんでだか、唐突にそう思われて、桜の花越しに見える沈む夕日を見つめた。

と。。。まぁ、こんな顛末で。
もし、もし、続きをお待ちの方がおられたとしたら・・・ご期待に背く展開であったかもしれませんが・・・(汗)
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