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脳で旅する・・・とは?
- 2009/10/16(Fri) -
                        (Please click this photograph)
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                       茂木さんの日本のクオリアを巡る旅
 なかなか面白い本に出会った。 茂木さんが日本各地を訪れた旅のエッセイを読みながら・・・すと気付けば、自分の中にある日本的な場所や物に惹かれる気持ちを解説してもらっているような。。。あるいは、当然ながら茂木さんの感じ方とは違う部分もあり、そういう部分は自分なりにどう感じているのかを掘り下げるきっかけになったりと。。。 そのあたりは並みの旅のエッセイとはさすがに少し違う。


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                   「脳で旅する日本のクオリア」 茂木健一郎 著


 ところで・・・クオリアとはなんなんだ? 本書の冒頭に説明がある。

 「人間が、意識にある状態で感じるさまざまな質感のこと。赤い色の質感、水の冷たさ、ヴァイオリンの音色、風がほおをなでる感覚などの質感をいう。また、このような感覚的なものだけではなく、なんとなく寂しい感じ、ぐっと来る感じ、不安な感じなどにともなう質感も、クオリアだといえる。」  (「脳で旅する日本のクオリア」本文より)

 そういうことだそうだ。 人間を有機分子の機械だとすれば、人の魂や感情は一体何処から来るのか?その根源は? ということを問い続けるのも脳科学者である筆者の探求対象であるわけだから・・・このクオリアなる言葉も使って様々な事象の説明をし易くもされるのだろうが・・・本書は、そのクオリアなる言葉を深く理解しなくとも大雑把に感覚的に捉えていれば、なんら問題なく読み進めることが出来る。

 茂木さんが訪れた場所で・・・私も行きたいと思っている場所がいくつかあった。 
 
 奈良の三輪山に登ること。。。 この山は山自体が御神体であり、麓の大神神社には拝殿はあっても本殿は無い。 数年前、山辺の道を自転車で走った時、大神神社の拝殿から参拝はしたが、時間の都合で山に入る事は出来なかった。。。 是非、その山そのものが御神体であるこの山に入ってみたいと思っている。

 胎内くぐりや磨崖仏など奇岩巨石で有名な京都の笠置寺。 このお寺は住所的には京都ということになっているのだが・・・実際には奈良といってもいいような位置にある。 昨年、浄瑠璃寺に行った時にこのお寺もとは考えてはみたのだが・・・これまた時間の都合で足を運べなかった。

 それに・・・白神山地。 一度は歩いてみたいと思っている森だ。。。

 以上の地のように行きたいと思っている場所、まだ行ったことのない場所などは好奇心に駆られても茂木さんの旅の行方に同行する気分で読み、行ったことのある場所については、自分が行った時に感じたことを思い出したり比較したりしながら読んだ。


 茂木さんが何故 「日本のクオリア」 という本を書いて日本と向き合ったか? その緒となる記述が本文の中に見られる。


 「日本以外の世界を広く知ってこそ、初めて『日本』のありがたさが判ってくる。私が伊勢神宮の内宮のデザイン感覚に衝撃を受けたのは、散々『西洋かぶれ』をした後のことだった。日本に大した文化があるとは、青年期の私は思っていなかった。それが、小津安二郎の映画を見て目を開かされた。その後に、伊勢神宮でとどめを刺された。
 生まれて初めて伊勢神宮の内宮の前に佇んだ時、私の心の中に感じられたのは、今まで世界のどこに行っても出会ったことのないまばゆいクオリアだった。それは、『日本』とさえ名付けることが出来ない何かであった。宇宙にそれまでは存在していなかった元素が不思議な感応によって生まれる、その誕生の瞬間に立ち会っているような気さえした。
 伊勢神宮は、『日本』という枠組みさえも越えている。それは、東洋と西洋といった範疇の外にある。しかし、だからこそ、日本にとって掛け替えのない宝なのだと、その時私は確信した。
 やたらと、『日本』と言っていると、安っぽくなる。本物は、『日本』というラベルさえ越えている。それは、私たちの日常生活の中に、何気なく潜んでいる。家族と、あるいは親しい友人たちと、夕涼みをしながらふと見上げる月の輝きの中に、日本のクオリアはある。『お月さん』という言葉の美しい響きの中に日本のクオリアはある。」  (「脳で旅する日本のクオリア」本文より)


 この一文に、西洋かぶれしていた茂木さんが、感性的帰国子女の如く日本に真っ向から向き合うことになったきっかけが語られていると思う。

 私ももう十年近くの間、毎年1月中に伊勢神宮を参拝している。 伊勢神宮は小学生の時にはすでに行っているので・・・残念ながら茂木さんのような劇的な初参拝の記憶は無い。 そういう心底に響くような感性のどよめきを感じるには小学生ではあまりにも幼すぎるのだろう。。。
 ただ・・・毎年参拝していても伊勢神宮内宮の 特別な雰囲気 はそれを比べ得る神社は他にないと思われる。。。 今や・・・参拝して何かをお願いするというより・・・“今年もまた無事に来させていただきました。ありがたいことです” と、むしろ感謝をしながら手を合せる。

 茂木さんが伊勢神宮で感じたような 魂の揺さぶられるような感覚 は・・・私にとっては、高野山を訪れたときに感じた 言葉にしようのない感覚 に通じるのかもしれない。
 全ての戸を閉め、真っ暗な大師教会の授戒堂でシルエットしか見えない阿闍梨さまから「十箇条の戒め」を授けていただき、真言密教のほんの一端に触れたかのような心持ちで赴いた奥の院。。。 その形容しがたい雰囲気は・・・今までに感じたことのないものだった。。。 茂木さんの伊勢神宮初訪問の時の記述を読みながら・・・自身が高野山で感じたことを思い出していた。

 自分が住まうこの国の自然、歴史、文化、信仰などについて・・・茂木さんの体験や感じたことに自身の体験や感じたことを重ねながら・・・少し思索を深めさせてくれる好著だと思う。


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コメント
- こんばんは^^ -

私は東京にいた頃の後半は、年末年始の休暇は旅行に出かける事が
多かったのですが、かならず年始参りに明治神宮を参拝して
干支の土鈴を買って帰るのが、セットの年始行事でした。

伊勢神宮とは歴史の重みが違うかもしれませんが、
異国から戻って年の初めに参道を歩いている時、
その「日本(日本人)のクオリア」を感じていたような気がします。

あ~又、冬の引き締まった空気の中の参道を歩きたい~^^
2009/10/16 23:30  | URL | Rekio #-[ 編集] |  ▲ top

- Rekioさんへ -

やっぱり年が改まって神社に参拝するのって・・・身が引き締まるようなきがしますよね。
特に海外から帰ってきてすぐの明治神宮など・・・“あぁ。。。日本!”と感じられたことでしょうね。(^^)

伊勢神宮に行くときは・・・まだ人がそんなにいない早朝が好きです。 吐く息が白くなる・・・本当に身が引き締まります。
2009/10/17 00:04  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top

- That's it! -

私はあまりにも薄っぺらーく生きているので 「日本のクオリア」 という感覚までには、まだ辿り着けなさそうですし、茂木さんの言っていることを、自分の都合のいいように解釈しているだけかも知れませんが・・・特別な訳じゃない、何ていうことのない会話、言葉、景色、時間・・・何でもいいのですが、そんな中に何だか分からないんだけど・・・でも、確かに何らかの “クオリア” を感じることってあります! 心が震えるような感覚になることってあります!・・・ 「日本のクオリア」 に比べたら、ものすごーく小規模なものだと思いますが。。。
2009/10/18 17:41  | URL | 待雪 #-[ 編集] |  ▲ top

- 待雪さんへ -

私も茂木さんの仰る 「日本のクオリア」 なるものを自分が明確に感知出来ているとは思えませんが・・・仰るとおり、日常の会話やふと目にする見慣れた光景の中に 「日本のクオリア」 なるものは存在知っているのだろうと思います。
同時に・・・今回富士山を眺めてきて・・・いかにも野本を代表する美しい光景の中にも 自身の心の中の 「日本のクオリア」 を揺さぶる力が存在するのではないか・・・などと感じた次第で。
2009/10/20 00:28  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top


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