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『グラン・トリノ』を観た
- 2009/05/08(Fri) -
                    422-1.jpg

                 クリント・イーストウッド監督・主演 『グラン・トリノ』
 映画が終わりエンドロールはグラン・トリノが走り去った海岸線の道を映し続ける。。。 キャストやスタッフなどの名前や文字が延々と流れ続けても背景はずっとその海岸線の道を映し続ける。。。  この映画の主題歌を最初はイーストウッド自身がそのしわがれた声で “俺のグラン・トリノ・・・” と唄う。。。 その歌声を聴いているうちに不覚にも少し涙腺が緩んだ。。。 まるで観た映画を心が咀嚼した上でジンワリと感動が余韻となって感情を揺さぶるような・・・。


               イースト・ウッドの歌声ではじまる『グラン・トリノ』のオリジナルソング
                                ↓

        

        422-2.jpg


 妻に先立たれ、別れて暮らす二人の息子やその家族とは意思の疎通も上手くいかず、孤独を “頑固” という鎧で覆い隠して暮らす老人。。。 相棒は老いた愛犬、そして宝物は軍を除隊してからフォードの工員として勤めあげた誇りの象徴のようなビンテージカー、グラン・トリノ。。。
 その老人ウォルトの隣にアジアの少数民族モン族の一家が越してきた。
 アメリカに絶対の信を置くウォルトにとってアジア人種は “米食い野郎” であり、とても良き隣人として歓迎できる人々ではない。
 ひょんなことから隣のモン族の一家の少年タオがウォルトのグラン・トリノを盗もうとし、ウォルトがそれを見つけライフルを突きつけて追い払った。。。 そのタオの姉スーはタオのしたことを侘び、タオのことをウォルトに話す。 それから・・・スーとタオとの会話、最初はとてもぎこちない交流がはじまり・・・やがて頑なだったウォルトの頑固という鎧を溶かしていく。。。
 しかし、スーとタオに危険が迫ることになり・・・ウォルトはある決断をする。。。


        422-3.jpg


 設定はシンプルな映画だ。 アメリカに対する愛国心と国民としての自負心が強く、日本人をジャップと呼んではばからない頑固な老人・・・アメリカには相当数いそうな老人が主人公だ。
 だが、内包する問題は実は多岐にわたる。 老いと孤独。 人種偏見。 戦争による心の傷。 それらをイーストウッドは監督として、役者として・・・とても味わい深い余韻を残す映画に仕上げた。
 ウォルトが長年抱える心の闇・・・朝鮮戦争で戦った際、十数人の敵を殺した。。。 “命令でしたことならば救いもあるが、自分でしたことだ・・・” という思いを誰にも言えずに心の中に沈めていた。
 意を決したウォルトが・・・自分をファーストネームで呼ぶことをようやく許した歳若い神父に懺悔する際にその戦争のことには一切触れなかったのがとても印象的だった。 そのことの懺悔の仕方を決心していたからだろう。。。

 映画にも造詣が深くその映画評は広く信を置かれている作家の小林信彦氏は、この映画に以下のようなコメントを寄せている。

 「チェンジリング』につづいて『グラン・トリノ』を発表するのは、映画史上の奇跡といえよう。底知れぬ世界的不況の中だが、この2本の公開にめぐりあえたのは、生きていてよかった、と心から思い、溜息が出る。」

 ふと気付けば、私がここんとこ観た映画は 『レッドクリフ1』 → 『チェンジリング』 → 『レッドクリフ2』 → 『グラン・トリノ』 と、赤壁とイーストウッドということになる。(笑)
 実は小林氏は熱心なイーストウッド党として知られているが、たいしたことのないものを褒めるような人ではない(だからこの人の映画評は信頼出来る)ので・・・『チェンジリング』と『グラン・トリノ』を劇場で観ることが出来て良かったとあらためて思う。


        422-4.jpg


 しかし、イーストウッドの立ち姿、歩く姿の美しさはどうだ! まるで背中に芯棒が入っているかのようなその凛とした姿は未だに他の役者の追随を許さないのではないか?
 その真っ直ぐに伸びた背筋、その芯の通った姿勢がそのまま彼のつくる映画に反映されているように思う。
 巷では、本作がイーストウッドの役者としての最後の作品になるのではないかとも言われているが・・・そうであってもそうでなくとも・・・この映画は劇場に足を運んで観たい映画だし、劇場で観なければ “観た” とは言えない映画だろう。
 “心で観る映画” であり、この映画を劇場で観た人には頷いていただけると思うのだが・・・冒頭述べたようにエンドロールのイーストウッドのしわがれた歌声と共に湧き上がってくる “言葉に出来ない余韻” を味わう映画であるからだ。。。

 実は・・・未だにその余韻は続いている。。。 この余韻、私の中に何かの形で根付くような気がしている。。。


 雨の海の光景をを眺めた後・・・自分の人生で間違いなく心に残るであろう素晴らしい映画を観た祝日の夜。


          422-5.jpg


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コメント
- -

おおお~~ よさそうですね!
文章の脈絡から 感動がほとばしって見えますよ^^

イースト・ウッドのしぶい声・・だから エンドロールって見逃せません^^

面白い息もつかせぬ展開の映画もいいけど
これからの指針ともなるような
余韻が心に根をおろすような
そんな映画との出会いって ホント ラッキーって思いますよね!

ステキな映画紹介 ありがとうございました♪のポチッ^^



2009/05/08 01:12  | URL | なっち♪ #-[ 編集] |  ▲ top

- -

同じ映画の紹介でもSeionさんの丁寧、しかも簡潔な文章に私の雑な紹介を恥じておりまする。

改めて感動がよみがえりました。おおきにー!
2009/05/08 04:00  | URL | ヘルブラウ #pDmV/urE[ 編集] |  ▲ top

- -

すごく観たいです~^^ 
うたもすてきですね~~~
ピシとした背筋。近く観てきます。
2009/05/08 06:16  | URL | yuyu #xIqzmozA[ 編集] |  ▲ top

- なっち♪さんへ -

いや~ホント、いい映画でしたよ~
主役がイーストウッド自身であったことが、この映画の重みを増してますね。

仰るとおり!
時には “あ~おもしろかった~” というエンターテイメントも良いのですが、それだけではなく時にはこの映画のようにジワァ~と染みてくる余韻を感ぜられる映画も観たいものです。

エンドロールのイーストウッドの歌声が、まるでウォルトが唄っているように感じられました。。。
2009/05/08 11:49  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top

- ヘルブラウさんへ -

もし私の文章が簡潔に感じていただけたのなら・・・嬉しいなぁ。。。 文章に関してはちょっと期することもあって。。。

ヘルブラウさんもエンドロールの海岸沿いの道のことに触れていたでしょ?
きっと同じように余韻を感じたられたんだろうな~と、同じ映画を観た者の共感で読ませていただいてました!(^^)

いや~ホント、イーストウッドはいい映画つくるよね!
2009/05/08 11:54  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top

- +yuyuさんへ -

いい映画ですよぁ~!
是非、映画館でどっぷりとつかって観て頂きたく!

イーストウッドの立ち姿、歩く姿・・・大注目で。
あんな美しい佇まいの78歳・・・そうそういるもんじゃないです!
2009/05/08 11:57  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top

- -

今観てきました
すばらしくて泣いてしまいました~
78さいなの?!美しかったです
2009/05/08 13:18  | URL | yuyu #xIqzmozA[ 編集] |  ▲ top

- +yuyuさんへ -

おぉ。。。
速攻、観に行きましたね~!(●^o^●)

いい映画だったでしょ~?
余韻が残ったでしょ~?
やっぱり (Ω_Ω)←になったんだね!わかる。わかる。

イーストウッド、恐るべき78歳・・・美しき姿勢だよね!
2009/05/09 01:13  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top

- ちょっとした悪戯ごころ? -

それとも、私への挑戦状???…ハハハ、そんな訳がないですよね~。
曖昧プロフの写真…はいっ(挙手)!気付きました!こちらも選手交代ですね。
白いお花なのに、見れば見るほどものすごく色っぽさを感じますが、リアルで見たら、きっと全然印象が違うんじゃないかと想像します。そうそう、Seionさんのプチ推理、聞いてみたいです。


「自分の人生で間違いなく心に残るであろう」ことに出会えた時、生きていることを強く実感し、生きていることに心から感謝したくなります・・・本当は、きちんと常日頃からそういう気持ちでいないといけないのでしょうけど、何分、俗人でございまして。。。
2009/05/09 01:31  | URL | 待雪 #-[ 編集] |  ▲ top

- 待雪さんへ -

はい!
シャガの花に変えました。これも気付いてくれましたね~(^^)
シャガは好きな花の一つでして。
挑戦状ではなく、挨拶状くらいですね。(*^m^*)
リアルでも近くで見るとなかなか趣のある花です。

プチ推理・・・まだゆっくり推理中ですが・・・なんせ近頃野生の勘が鈍りっぱなしで~(゜▽゜;)

私も嫌になるほど俗人で!
なにしろ煩悩が服着てあるいているような者でして~(⌒▽⌒;
2009/05/09 11:08  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top

- 感想文。。。 -

いるいる・・・こんな頑固爺さん!気に入られる隣人なんてそうありえそうにもない中で・・・(Seionさんお気をつけあそばせ・笑)スーとタオに次第に心を開いていくてウォルト・・・特に招かれたパーティでの彼は演技と思えない自然体な姿で、笑いを誘うぎこちない台詞と美味しいそうなご馳走と・・・それを取巻く人々との交流がとてもよく表現されていたと思いました。イーストウッドの格好良さだけじゃなくて・・・こんなシーンも女心を擽られ?るところかなと思いますよ。 童・・・神父さん?彼の存在もかなり重要でしたね。。。神父さんとの接触がウォルトの人生の終止符への形になんらかの影響があったように思えてなりません。しかし・・・クライマックスは想像できなかった(汗)単純な脳細胞の私はあの不良少年にグラン・トリノを譲るのかと・・・余りにも衝撃的な出来事に身動き出来ませんでした。観終わってから・・・あれはこうだ、これはあ~だと考えているような私です。。。それも映画を観る価値があるのではないかと・・・(泣)
また??(同行できませぬが)映画へご招待下さいね。
やばーい!チェンジリングまだ観てな~い(返却期日は明日でしたぁ~)
2010/01/22 10:57  | URL | Lei Lei #-[ 編集] |  ▲ top

- Lei Leiさんへ -

観たんですねー!「グラン・トリノ」!
観終わったあとも余韻がじんわりと続くいい映画でしょ?
仰るとおり、余韻の中で様々思いを巡らすのも映画の楽しみ方だし・・・そうさせるのがいい映画だともいえますよね。(^^)

それにしても・・・イーストウッドの不器用な頑固爺さんぶり、最高ですよね。
その不器用さゆえに考えた行動・・・胸を衝かれました。

「チェンジリング」・・・母であるLei Leiさんは心して立ち向かう映画かと。。。
2010/01/22 13:24  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top


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