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『チェンジリング』を観てきた
- 2009/03/19(Thu) -
                    368-1.jpg

                  実話の映画化・・・『チェンジリング』
 最初にお断りしておきます。。。 ネタバレになる可能性も排除できませんので・・・『チェンジリング』を観に劇場に足を運ばれる予定の方は本記事は読まないで下さい。
 とても素晴らしい映画ですから、私の駄文など読まずに、劇場で直に深みのある人間ドラマを堪能されることを “強く” お奨め致します。


 クリント・イーストウッド監督、アンジェリーナ・ジョリー主演の『チェンジリング』を観てきた。

 イーストウッドが描き出す人間ドラマは、何故にこんなにも奥深く、そして観る者に静かではあるが “本物の感動” と “深い余韻” を与えてくれるのだろうか。。。

 アンジェリーナ・ジョリーは、彼女でしかこの物語の映画化は不可能なのではないかと思わせるような圧倒的な存在感と迫真の演技で・・・。

 傑作だと言い切って良い作品だ。

 実際・・・エンドロールが流れ終え劇場が明るくなるまで動けなかった・・・。感動と余韻と・・・最後のアンジーの一言とその言葉を発した表情の “おかげで” ・・・。


 真実の・・・とても辛く厳しい、現実に起こったことの映画化だ。。。


     


 私、『トゥームレイダー』を観て以来、アンジーのファンで・・・それ以来、彼女の映画はかなり観てきた。
 今回は・・・ララやミセス・スミスのような “強い女” ではないが・・・やはり、この映画の主演はアンジーでないと絶対にダメ。。。 そう “思わされてしまう” ほどで。。。
 “強い女” ではなくとも・・・ 息子のために “強い母” になっていくその姿を演じるにあたり・・・養子も含めて自身6人の子の母である彼女は当初、子供が誘拐されるような映画の出演に難色を示したようだが・・・息子のために闘う母の強さに惹かれて出演を決めたという・・・その強い 想い が伝わってくる演技で・・・私的には、この映画のアンジーが 「演技者」 として過去最高だと思われる。。。

 それにしてもイーストウッド監督の演出が素晴らしい!
 いたずらに “お涙頂戴” 的なあざとい演出は一切無し! 色調を抑えたクールな画面で、時に静かな音楽と共に 淡々と 物語を進行させているようでありながら・・・一時も緩む事は無く、全編ピーンと張り詰めた 緊張感 でズーンと心の奥底に響き渡るような感動を与えてくれる。。。

 演出の妙はキャスティングにも・・・。
 アンジー演じるクリスティンを騙して傷つけるだけではなく、無体な攻撃まで仕掛ける腐敗しきったロス市警の象徴のような警部は、一見 好漢 そうなジェフリー・ドノヴァンに演じさせ、クリスティンを助け守るために手を差し伸べてくれる牧師をアクの強い悪役を演じることが多い “あの” 怪演俳優ジョン・マルコヴィッチに演じさせる。。。
 もう誰を信じて良いのかわからないクリスティーの心理を観る者にも共有させてしまうようなキャスティングだ。(お見事!)
 ジョン・マルコヴィッチの名誉のために・・・時として “切れた” 悪役を怪演する彼の今回の “抑えた演技” は素晴らしい。 怪 ではなく・・・好演 だ。

 そして、牧師の助けで正義感の塊のような敏腕敏腕弁護士が無償で弁護についてくれ・・・法廷では市警の隠蔽工作、非道な手段が明らかにされていく。。。
 その弁護士も牧師はじめ周囲もクリスティンの息子は “市警のずさんな捜査の間に殺されてしまった” と、糾弾し、多くの市民も賛同の声を上げる・・・が、クリスティン一人がまるで “なぜ?” という表情でその光景を見つめる。。。
 
  そう。。。彼女は徹頭徹尾 “息子は生きている” と信じているから・・・。

 法廷で市警の腐敗や非道さを暴かれ、それがやがて市警を糾弾する大きな市民運動と化していく中で・・・彼女は次第に取り残されていくかのようにも見えた。。。
 
 何故なら・・・彼女はただたただ “息子を取り戻したい” だけなのだから・・・。

 いかにも “つくったような” 安易なラストではない。 
 実話だけに・・・とても辛いラストだ。。。 と、覚悟していたのだが・・・冒頭に述べたように、アンジー演じるクリィスティンの最後の一言とその表情で・・・イーストウッドは観る者の心も “救って” くれる。
 あくまで “せめてもの救い” の域ではあるのだが・・・。 それでもこのラストは素晴らしい・・・と私は思う。
 現実は現実とするにせよ・・・クリスティンの心を絶望で打ち砕いてはいないから・・・。

 息子がいなくなった日・・・一人で家にいる息子のもとに急いで帰ろうとするも、路面電車に乗り損ねたクリスティン。。。 当時の彼女にとってその路面電車は、守ってくれるはずの社会や警察であり・・・そんな信頼出来るはずの社会システムの象徴であるかのように描かれた路面電車に頼って息子のもとに向かおうとしていた。。。
 それとは対照的に、ラストでは路面電車には目もくれず、真っ直ぐ前を見つめ凛々しく街の中を歩き去っていくクリスティンの姿があった。。。
 まるで何者にも頼ることなく・・・自分の足で息子のもとに辿り着いてみせるという彼女の “固い決意” を描ききっているようでとても印象的だった。。。

 どんなにCGや特殊効果が発達しても・・・やはり、人間のドラマを描ききった映画に勝る映画はない・・・あらためてイーストウッド監督にそう諭されたかのような素晴らしい映画だ。

 ちなみに・・・若き日のゲーブルとコケティッシュなクローデット・コルベールの魅力に溢れた私の好きな映画 『或る夜の出来事』 が 当時鳴り物入りの超大作 『クレオパトラ』 を押さえ込んでアカデミー賞を取ったという逸話がストーリーの中で出てきたのはちょっと嬉しかった。
 きっと、イーストウッドも 『或る夜の出来事』 が好きなんだろうなぁ。。。と。
 また、それは・・・安易にCGや特殊効果に溺れて、そういうド派手な見せ場だけが売り物となったような大作が横行し、人間を描くことが疎かになってしまっているハリウッドへのイーストウッドなりの皮肉?あるいは杞憂の表れであるとも思えてならない。。。

 心の奥底の感情に響く深いコクのある映画を観ることが出来た。。。


                368-2.jpg


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コメント
- -

こんばんは^^
見たいです~^^ 春休み。見てこようとおもいます^^
2009/03/19 21:51  | URL | +yuyu #xIqzmozA[ 編集] |  ▲ top

- +yuyuさんへ -

(゜ー☆)(。_☆)(゜-☆)(。_☆)ウンウン!
ぜひ観に行ってください!

目だけではなく・・・“心で観る”映画ですから!(⌒_⌒)
たまにはそんな映画で心を揺さぶられるのも良い時間だと思うです!
2009/03/20 00:00  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top

- 母親像 -

物語の始まりはごく普通の母親像で、息子といつもの朝を迎え、シングルマザーとして忙しく働く姿も特別に不思議な事でもなく、息子と出掛ける約束の日に突然仕事が入る場面までは誰にでも・・・起こり得る事。。。そう、Seionさんが言われるようにあの路面電車に間に合わず、一人留守番をしている息子の身を案じて必死で電車を追いかけて走る姿に・・・すべてが集約されているかのように感じられて、とても印象に残りました。息子の姿を追い求めながら、焦りから不安と恐怖に展開していく心理状態の中で・・・徐々に突きつけられていく現実に目をそらさずに真っ向から立ち向かっていく姿は、並大抵の母親像とは思えませんでした。「息子は生きている」現実逃避してただそう信じるのと、信じて生涯探し続けるのと・・・母親として在り方は人それぞれに母親の数だけドラマが実際にあったことでしょう。息子への愛が母親を強く支えていたのかもしれませんね。
しかし、DVDを観ている最中に帰宅した息子が「あっ・・・!アンジェリーナ!」と一言。。。思わず睨みつけていた母親も現実にいるようで・・・(馴れ馴れく呼ぶでないe-281)
2010/01/26 15:43  | URL | Lei Lei #-[ 編集] |  ▲ top

- Lei Leiさんへ -

おぉ。。。
Lei Leiさんとこの息子君・・・アンジーのファンなの?
だったら・・・私と同じだ!同志だ!(^^)

実際に子供を持つ母親の目からは・・・とてもシリアスな部分のある映画でしょうね。。。
しかもそれが実際にあった話なんだから。。。
アンジーの演技も迫真で凄いけど・・・やっぱり監督のイーストウッドは凄いな~と唸らざるを得ないです。
2010/01/26 20:45  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top


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