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奈良の旅(3) 西の京を巡る
- 2008/11/15(Sat) -
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                 秋篠寺の西塔跡の見事な苔の風景
 奈良の旅の二日目は、西の京を中心に巡るべく・・・まずは、秋篠寺に向かう。
 秋篠寺の技芸天像にお会いするのが、今回の旅の目的その③である。
 そのつもりで行ったのだが・・・技芸天にお会いする前に、すでにこのお寺の雰囲気に心奪われてしった。。。
 本堂に向かう途中の東塔跡、西塔跡の苔が見事で・・・。 この苔の光景に凛とした雰囲気が漂い・・・決して大きなお寺ではないのだが、このお寺が好きな人が多いのが、実際に境内を歩いてみてよくわかった。


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 苔の庭の雰囲気を味わいたくて、ゆっくりゆっくりと本堂へと向かう。 スタスタ~っと歩いてしまうのが勿体無いような・・・そんな風にも思わせる素晴らしい空間だ。

 いくらゆっくり歩いても・・・前には進むので、やがて視界が開け、その開けた空間に落ち着いた雰囲気の本堂がある。


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 この本堂にお会いしたかった技芸天像が安置されている。
 ご本尊は薬師如来だが・・・やはりこのお寺では技芸天の人気が高い。

 技芸天・・・衆生の吉祥と芸能を主宰し、諸技諸芸についての願いを聞き届けてくださる女神。 日本でも信仰はされたのだが、現存する技芸天像は、この秋篠寺の一体のみ。 実は、お顔のみが天平時代の作で、首から下は鎌倉期に補修され今のお姿になった。。。

 堀辰雄は・・・この技芸天像を “ミューズ” と呼んだ以下の文章を書いた。。。

 “このミュウズの像はなんだか僕たちのもののような 気がせられて、わけてもお慕わしい。 
 朱い髪をし、おおどかな御顔だけすっかり香にお灼けになって、右手を胸のあたりにもちあげて軽く印を結ばれながら、すこし伏せ目にこちらを見下ろされ、いまにも何かおっしゃられそうな様子をなすってお立ちになっていられた。”


 さて・・・いよいよ本堂に足を踏み入れ、その技芸天に初めてお会いする。


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 当然ながら堂内は撮影禁止なので、上の写真はネット上で見つけたものを使用した。


 なんと形容したら良いのだろうか・・・? 優美でありながら優美と表現した途端、すでに言葉足らずを思い知るような。。。 “この技芸天像はね・・・”と、同行者に説明してあげようとしたのだが・・・私の説明を差し込む暇もなく、同行者は技芸天像のお姿を見た瞬間、すでに心奪われたように “綺麗・・・” と一言発しただけで技芸天像を見上げ、見つめ続けていた。。。

 技芸天像からひとしきり本堂内の像を拝見した後・・・技芸天像の右側の横顔を眺められるところに置いてある縁台のような腰掛に座って穏やかな横顔を眺めていた。。。
 その間・・・20歳代後半と思われる女性、30歳代と思われる女性、40歳代と思われる女性が、技芸天像の前にしばし佇み、まるで少し下を向いていらっしゃる技芸天と視線を合わせるかのように、まるで言葉にはしないが何事か技芸天と会話をするかのように・・・じっと見つめる姿を目にした。
 そもそもこの技芸天像の前にそうして佇むのはSeionのような男では不似合いであり、やはり女性が絵になる。。。
 しかし・・・技芸天を見つめるその3人の女性の顔の美しかったこと・・・。 彼女達のその表情を撮りたいと思ったほどだ。。。
 世に美しいモノはたくさんある。。。 例えば、身に付けたらどんなにか綺麗だろう・・・と思う宝石。あるいは、着たらどんなにか綺麗な姿になれるだろうか・・・と思うドレス。等など。。。
 が、いくら綺麗と思っても、この技芸天像を我が物にしようと思って見つめる人は、おそらくいないだろう。
 技芸天を見つめる女性達の表情には・・・“欲”とは無縁の・・・美しきものをただ美しいと思って見つめる、ある意味 “無の境地” からその人の最も美しい表情が引き出されるのではないかと思ったほどだ。。。
 きっと・・・無心で美しき技芸天を見つめる女性は皆、美しく素敵な表情になっているんだろう・・・。

 この技芸天像、実は技芸天ではない・・・という説もあるのだが、そうであろうとなかろうと、この像の魅力にはなんら関係の無いこと。。。
 お寺に行って、様々な諸像と相対することとは案外そういうことなのかもしれない。
 その像がどんな如来か・・・どんな菩薩で・・・などということではなく、その像に対面してどう感じるか・・・あるいは何かを感じることすら忘れてただただ魅入られるか・・・。 それがひいては自らの心と相対することにもつながるのかもしれない。。。

 素晴らしき技芸天像にお会いできる秋篠寺は、そのお寺自体もとても雰囲気のあるお寺だ。
 またいづれ必ず再訪したい・・・そう強く思った。。。


 さて・・・秋篠寺から少し南下して、今度は薬師寺に向かう。
 ここにはかつて来たことがあるのが・・・情けないことにほとんど記憶が無い。。。
 創建当時の姿に再建されてから来た事がなかったことと・・・4月29日の記事でも書いた日光菩薩と月光菩薩のお姿をTVで観、今度はちゃんとその美しいお姿を記憶に留めようというのが・・・この旅の目的のその④なのだ。


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 白鳳期の技術とその後の時の流れを思わせ、“凍れる音楽”とも形容される東塔、そして、再建されまだ朱塗りの姿が美しい西塔・・・二つの塔が遠くからも眺められる。


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 金堂内の薬師三尊像のご本尊、薬師如来の向かって右側は日光菩薩、左側が月光菩薩。
 少し腰をくねらせた立ち姿・・・体の線・・・見入ってしまうほどの美しさだ。。。
 4月にTVで観て以来、近いうちに必ず我が目でもう一度しっかり拝見しようと思っていた思いが叶った。。。


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 もちろん堂内は撮影禁止だから・・・堂の外から日光菩薩、月光菩薩のお姿を我がカメラにも記録させていただくことが出来た。。。(喜々)
 左右対称に見えるも・・・幾分男性的な造形の日光さん、幾分女性的な月光さん・・・どちらの美しさもやはり自分の目で拝見すれば、その美しさに一層驚嘆せざるを得ない。。。

 薬師寺に来たら・・・是非撮りたいポイントが!
 薬師寺の南西に位置する大池越しに薬師寺を撮る超有名な撮影ポイントでSeionも撮る!


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 背後に若草山を背負った薬師寺の東塔・・・長らく独塔の風景であったが・・・今日は朱塗りの西塔と共に並び立つ。。。
 ちょうど私がシャッターを押そうとした時・・・一群の鳥の群れがその東塔と西塔の間を通り抜けるように飛び去り・・・私の写真にちょっとした演出効果を与えてくれた。。。


 秋篠寺、薬師寺と大満足の西の京巡り・・・胸は一杯でも・・・お腹は減ってきた。。。
 ってことで、薬師寺を東に少し行った所にある 「草ノ戸」 というお店に。
 古民家を活用した藁葺きの雰囲気のあるお店だ。

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 「風流弁当 けんずい」と「奈良のうまいもの万葉弁当」を注文。 どちらも提灯をイメージした朱塗りの重ね器の上段に様々な郷土料理が詰められ、下段に古代米のご飯が。


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 雰囲気良し!お味良し!で、西の京を訪れる際にはお奨めのお店だ。


 さて、胸に続いてお腹も一杯にし・・・奈良の旅の模様は、二日目の午後の部につづく・・・。


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コメント
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奈良と京都は、私も大好きな場所です(^^)
近年は行ってないけど・・・

技芸天像、美しい仏様ですね。
心が洗われるような、そんな仏様です。

2008/11/15 01:21  | URL | Bloom #-[ 編集] |  ▲ top

- Bloomさんへ -

京都や奈良はいいよね~
何度行っても飽くことの無い奥深さを感じさせてくれるよね!

技芸天像・・・見惚れてしまうような姿だよね。
秋篠寺に初めて行って、大好きなお寺になりました!
2008/11/16 00:08  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top


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