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A Short Story ~ 彼女の魔法の指
- 2008/10/29(Wed) -
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                 彼女の指が私の眉間にのびる時・・・
 公園を歩きながら歩いている時・・・並んで歩いて彼女が私の表情を覗き込むように見やったかと思うと、ふいに私の前に回り込み・・・私の眉間に右手をのばして、中指と人差し指で・・・

 “久しぶりにやられちゃったな~”と思いつつ、苦笑しながら穏やかに笑っている彼女の顔を見た。。。 彼女は一つ頷くと、また私と並んで歩き出した。。。

 こんな時の彼女の右手の中指と人差し指は、私にとっては魔法の指となる。


 彼女の持つ魔法の右手の中指と人差し指は・・・彼女自身の経験から生まれた。

 彼女は、数年前まであるサークルいたいな集まりに参加していた。。。 サークルとはいってもあるものを観覧するもが好きな人達のゆるやかな集まりのようなものだった。。。
 特に会則などある集まりではないのだが・・・なんとなく “こうあらねばならない” みたいな暗黙のルールのようなものが先輩達によって作られていたらしい。。。
 そのルールに従わない人達がいると・・・睨まれたり、時には嫌味を言われたり、陰口を言われたりと・・・窮屈なことも多々あったようで・・・彼女は、そういう 先輩風吹かせない一団のグループの人達と共に、観覧の後に食事したりお茶したりしていた。
 共通の趣味を持つ人達との食事やお茶の席は話しも弾み楽しいのだが・・・時には・・・“あの人達にまたにらまれちゃった~” とか “先輩顔していてほんとに嫌な人達・・・” とか・・・堅苦しいことは言わずに、好きなことを楽しく観る仲間と思っていたのに・・・ふと気付けば、“あちらの人達”に対して“こちらの人達”化しつつあるのではないかと・・・そんな感じがしだした・・・。
 おかしなことだ・・・。と、彼女は思った。 仕事じゃあるまいし、本来楽しいはずの “自分の時間” で、嫌な気持ちになったり、人の悪口のような事が会話に出る場に自分が身を置いていることが。
 たいして意味の無いことで人を睨んだり、嫌味を言ったりという人達・・・そんな暇な人達はどこにもいるが・・・そんな人達と関わることは勿論だが、それによって、嫌な気になったり、時には怒りを感じたり、愚痴や不平を言い合っていることすら、楽しく過ごせるはずの自分の時間をくだらないものにしてしまっているのではないか???
 そんな風に思って “ホントにうるさい人達だよね~” などと話し合っている仲間の表情を見たら・・・皆、眉を寄せて眉間に縦皺が・・・。
 それが彼女のちょっとした転機になった。。。
 なにも好きなことを観るのに、グループである必要もないし、自分の心を楽しませる時間にくだらないルールやくだらない愚痴につき合わされるのはどう考えても建設的ではないし、自分の時間が勿体無いと思うようになった。
 そして、自分のために時間を過ごしている時に、眉間に縦皺なんかつくらないでいいような心持ちでいたいもんだ心掛けるようになった。。。


 時として・・・彼女と過ごしている時、ふと仕事のこととかの気に掛かることが脳裏に浮かんだりして・・・自分ではそうと知らずに眉間に縦皺をつくってしまうことがある。。。
 そんな時、彼女の右手がその眉間にのびてくる。。。 そして、中指と人差し指で そっと その縦皺をほぐすように左右に開いて消してくれる。。。
 それは、今日のように公園を歩いている時であったり、カフェでコーヒーを飲んでいる時であったり、ベッドで天井と睨めっこしている時であったり・・・それは本当に様々な場所で。。。

 そんな時、彼女は何も言わずに・・・ただ穏やかに微笑んで、見事に二本の指で縦皺を消し去り、そして何も無かったかのようにそのまま話し続けていたりする。。。
 私はといえば・・・“そうだよな・・・。今、こんなこと考えていてどうにもなるもんじゃない。それは、また明日仕事のONタイムに考えればいいこと。。。” と、彼女と過ごしている “今、この時” に意識を戻し・・・ともすれば眉を寄せ眉間に力が入っているのと比例するように硬直しそうになっていた心から ホッ と力を抜き、またリラックスした時へと身も心も委ねていく。。。
 
 ほんの一瞬の動きで、私の眉間と共に心もほぐしてしまう・・・彼女の右手中指と人差し指は・・・私にとっては魔法の指だ。。。

 その魔法の効力は・・・ある時彼女に眉間をほぐされた直後、 “なんでいつもそうするの?” って私の問いかけに対して、彼女が体験から感じ得た前述の話しをしてくれて、 “ホントにそうだよな~ 楽しむべき自分の時間を余計な煩わしさや愚痴で埋もれさせるなんて勿体無いよな~” と共感して以来、一層その魔力を増したようだ。。。

 ずいぶん回数は減ったが、これからも・・・時には、彼女の魔法の指に心を癒してもらえるようなことが続いていくようでありたいもんだ。。。 その想いを脳裏に念じ込むように彼女がほぐしてくれた眉間を ゴシゴシ と自分の右手中指と人差し指で擦ってみた。。。


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