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『父親たちの星条旗』をDVDで観た
- 2008/03/08(Sat) -

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                   『父親たちの星条旗』
深夜に自室小劇場で『父親たちの星条旗』をDVDで観た。
硫黄島の英雄に祀り上げられた3人の苦悩、その扱いに対する温度差や周囲の人々の苦悩を描いていて、イーストウッドのヒューマンな視点がよく現れていたと思った。

衛生兵の“ドク”ことジョンの戦場でのフラッシュバックという形で、戦場-生き残った3人の英雄の姿-ジョンの息子が父親のことを聞いている現在と・・・おおよそ3つの時間帯を描きながら進行していく。
そのジョンのフラッシュバックがストーリーを展開させる効果だけでなく、ジョンが抱えたPTSDと言っても良いだろう心の傷(あるいは、勇敢に闘って命を落とした兵士達を差し置いて自分が英雄扱いされていることへの良心の呵責が一層心の傷を深くしたかもしれない)を観る者もジョンと一緒に硫黄島の戦場に引き戻されるような見事な演出だったように感じた。

硫黄島はその島の形が硝煙で見えなくなるほど艦砲攻撃、戦闘機の爆撃で叩いた後に上陸作戦となった。
日本本土への爆撃前の喉に刺さった小骨程度の認識だったのだが・・・そこは「我々が闘っている限り日本本土への爆撃を遅らせることが出来る」と信じ、自決を禁止した栗林中将率いる日本兵が守備する島。
アメリカ軍上層部の思惑より硫黄島の日本兵の抵抗は長引き、刺さった小骨がやがて大きな骨になっていった。
それだけに、旗を立てた1枚の画像に写った兵士達は英雄視されたんだろう。

硫黄島での戦闘の日米両軍の誤算・・・。
米軍・・・追い詰めれば日本兵は“バンザイ突撃”をしてきたりして玉砕の道を選ぶから、戦闘は長引かない・・・と思い込んで作戦計画を立てたこと。縦横に掘られた穴にこもって徹底したゲリラ戦を仕掛けられるとは思わず、想定以上の悲惨な戦闘になったこと。
日本軍・・・硫黄島に飛行場を作られれば日本本土の爆撃をされる。それを阻止したい一念とも言える執念で悲惨なゲリラ戦を続けて抵抗したが・・・皮肉なことに硫黄島守備隊がまだ抵抗を続けている間にも、航続距離の伸びた米爆撃機がサイパン、テニアンを飛立ち、死線を彷徨うような抵抗を続ける硫黄島残存守備隊の頭越しにすでに本土爆撃は始められていた・・・。

硫黄島に立てられたあの旗の写真が、実は二度目に立てられた旗の写真だということは知っていた。
最初の旗を将校が欲しがったからというわけではなく、私は、写真を撮るためにわざわざ行われたと記憶していた。
いづれにせよ・・・いつの世の戦闘にも戦意高揚、戦果広報のために英雄は“つくられる”ことが多い。
しかし、ここ数日、ネットやTVで公開されている、可愛い子犬を崖下に投げてしまう米兵の映像などその真逆。。。
もはやこれだけリアルな戦場の映像が世界を駆け巡る現代・・・戦場の英雄など意図してつくることなど出来ないってことだろう。

補足的に描かれていたが・・・英雄に祀り上げられた3人のうち、その立場に比較的乗っかっていった伝令だったレイニーの恋人は呼ばれもしないのに自ら“恋人よ”としゃしゃり出て、英雄の恋人としてマスコミにももてはやされる。
一方、後に妻となり添い遂げるジョンの恋人は、英雄としてではない、恋人の彼の帰りを静かに故郷で待つ。
イーストウッドの女性観も垣間見られるような“女たちの硫黄島”って感じの女性の描き方も妙に心に残ったりした。

今度は、イーストウッドが日本兵の立場から描いた『硫黄島からの手紙』も観ないといけないと思うのだが・・・栗林中将の本を読んだりして、その戦闘の悲惨さはある程度知っているから・・・。
自宅の障子の破れからの隙間風で子供達が風邪をひかないかろ案ずる手紙を硫黄島から自宅に宛てる心優しき父親が、指揮官として自決を禁じ、部下に死ぬより辛い戦闘を強いらなければならない戦場・・・。
それを描いた映像・・・きっと観るのだろうが、続けて観る気にはなれない・・・かな。




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