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実生活は小説よりも奇なり
- 2008/09/18(Thu) -
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                 『奇縁まんだら』 瀬戸内寂聴 著

 なんとも楽しめ、時には驚かされる!
 寂聴さんが、親交のあった小説家、芸術家、評論家などの著名人の実像を描く人物像エッセイだ。

 小説家が多いのだが・・・その小説家達の実生活は、その人の小説より奇なることのなんと多いことか・・・(驚)


 <谷崎潤一郎さんと佐藤春夫さんの驚くべき・・・谷崎の妻千代の譲渡事件>

 谷崎潤一郎に認められ、親交の深めた佐藤春夫は、よく谷崎の家に泊まるようにもなっていた。
 その頃谷崎は、妻千代の妹であるせい子と不倫関係となり、せい子を同居させていた。元来おっとりしている千代さんは、夫と妹の関係に気付かないでいたが・・・やがて千代を疎んじるようになった谷崎から辛く当たられたりしていた。。。
 その千代に同情した佐藤だが・・・その同情心がやがて恋心となり、二人は恋に落ちた。
 二人の関係に気付いた谷崎は、一時的には佐藤と絶交したのだが・・・やがて、谷崎は千代と離婚することにし、なんと、谷崎、千代、佐藤の三人の連名で、千代が谷崎と別れて佐藤と結婚するという公評文を新聞に発表した!



 <黒柳徹子を困惑させた宇野千代さん>

 「徹子の部屋」に出演した宇野千代・・・様々な男達との関係を “寝た” と連発して、黒柳徹子を大いに困らせた!(笑)
 天真爛漫で恋多き女流作家が・・・一番好きと語った小説家は・・・???



 <今東光さんと松本清張さんの話し・・・>

 豪放で知られる今東光がキスマークを付けられ、その豪放さとはイメージが違って “カアちゃんにどやされるで” と大困り・・・講演旅行の旅先で瀬戸内寂張と松本清張さんと同宿の旅館でのこと。
 清張が “大根おろしをつけておけばすぐ消える” と。・・・そこで、旅館に頼んで用意した大根おろしで寂聴が今のキスマーク消しをしていると・・・そこにまた現れた清張は言った。。。 「大根おろしで消えるのはインキの染みだけや」と。。。 

 出家を決意した瀬戸内晴美の師僧となったのは今東光だった。
 瀬戸内の決意を聞いた今は彼女に問うた。
  
  “頭はどうする?”

  “剃ります”

  “下半身はどうする?”

  “断ちます”

 寂聴の名は今が瀬戸内に与えた法名だ。。。
 得度後、寂聴となった寂聴が師僧である今東光に教えられたたった一言は・・・

 “寂聴さんや、これからはひとりを慎むんだよ”
 
 だけであったと寂聴は語る。

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 一方、松本清張・・・決してイケメンという風貌ではなかったが・・・病に倒れたとき、年若き愛人に、

 “愛していますとも!私、自分の命をさしあげても、先生に治っていただきたい”
 “あんなにやさしい方はありません。あんな真面目な方はいらっしゃいません!”

 と、まで言わせている。。。
 愛人である身の女性に “真面目な方” と言わしめる清張さん・・・恐るべし!


 <厳格な批評家、平野謙との意外な交流>

 瀬戸内寂聴の「花芯」と石原慎太郎の「完全な遊戯」を批評家平野謙は・・・

 “二作とも期待していた新人だが早くもエロで文学の潮流に媚びた”

 と、こっぴどく書かれた。
 その書評が発表されて数日後にかかってきた石原慎太郎の電話の内容は、いかにも現都知事の言葉らしい内容・・・そして、その書評が元で “子宮作家” とまで言われるようになり、数年間苦労することになった寂聴と書評を書いた平野謙との後年の意外な交流。。。


 とにかく、一気に読んでしまった。
 面白いし・・・今の作家とかでは考えられないような奇縁、奇談満載で・・・著名人の人となりにグイグイッと迫る内容だ。
 横尾忠則さんのインパクトのあるイラストも、見ていて楽しめるものばかり。
 すでに他界している人ばかりだが・・・あちらの世で苦笑している人もいるかもしれない。。。

 一番驚いたのは・・・寂聴さんが作家としてデビューする前からの三島由紀夫さんとの交流の話し。。。

 このエッセイ、まだ連載中とのことなので、続編が出るのが決まっている。続編が実に楽しみ!
 どうやら、本書が “私が読んだ2008年のエッセイ №1”になることが濃厚だ。

 それにしても・・明治、大正、昭和初期生まれの作家、芸術家、それに政治家には、今のそういう人達には見られない豪放さと繊細さ、意外な茶目っ気(あるいは無邪気さ)を感じるし、そして、とんでもない仰天エピソードがたくさんある。。。
 “岡崎で良かった”と豪雨被災者の心情を逆撫でする発言をするは、まずいと思えばそそくさと謝罪文を関係市に送るという姑息な丸め方を図る某党総裁の有力候補者のような 無神経さとせこさ とは大違い。
 せめて・・・TVで堂々と発言の真意を語り、堂々と自らの雑な発言を謝りたまえ!
 そういう実直さと、潔さこそ、まずは国民の信を得る第一歩であると・・・何故に気付かないのか。。。 

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コメント
- また、未来から舞い戻り~♪ -

帯にある 「生きるとは人との出逢い。奇なる縁の不思議さと幸せ。」 ・・・人との出逢いって、使い古された言い方ですが、奇跡であり、めぐり合わせであり、縁なんでしょうね。。。

一方で・・・ 「花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ」 も然り・・・また 「色んな出逢いが世にあるけれど、さよならだけが、人生さ」 なんて、死ぬ時に笑って言えたら・・・カッコ良過ぎですね。
2009/11/19 22:18  | URL | 待雪 #ARV1kx8o[ 編集] |  ▲ top

- 待雪さんへ -

コメントは・・・忘れた頃にやってくる。。。(笑)
変化球コメント、ありがとう!

 「色んな出逢いが世にあるけれど、さよならだけが、人生さ」・・・なんて言えたら確かにかっこいい。
でも・・・そういう人生が羨ましいともそう思えないかも。。。(笑)
2009/11/20 00:35  | URL | Haru.Seion #-[ 編集] |  ▲ top


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