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1300年で2人目の苦行満行の軌跡
- 2008/07/21(Mon) -
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            『人生生涯小僧のこころ』 塩沼亮潤 著
吉野山金峯山寺・・・7世紀に伝説的な山林修行者・役行者(役小角)が開創したと言われる1300年歴史を持つ修験道系の寺。
 
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この画像は、かつて金峯山寺を訪れた時に撮った、本堂の蔵王堂の写真。
東大寺の大仏殿に次ぐ、大規模木造建造物だと言われ・・・その堂々とした建物だけではなく、独特の雰囲気に圧倒される感じがしたものだ。。。
金峯山寺のある吉野は、役行者だけではなく、様々な伝説、歴史の舞台となった地。
特に、兄頼朝に疎まれた義経が吉野に身を隠していたが、この地で静御前と別れ、静は捕らえられ、義経はやがて終焉の地、平泉へと向かうことになる。
この地での義経と静御前の別れ・・・終生の別れとなった。。。

その吉野の金峯山寺に昭和63年、高校を卒業したばかりの若者が仙台からやってきた。
著者の塩沼亮潤さんだ。
翌年、出家得度し、平成3年に大峯百日回峰行満行。
すぐに千日回峰行に入り、平成11年、千日回峰行満行。
実に、金峯山寺1300年の歴史で二人目という快挙である。。。

大峯百日回峰行とは・・・一日で大峯山の山頂まで上って帰ってくる往復48kmのコースを、千日間休みなく歩き続ける。ただし、期間は5月3日~9月22日までと決められている。故に満行までは9年かかる。
行者は短刀を常に持参し、途中で挫折したときには、その短刀で命を絶たなければならないことになっている。
朝暗いうちに出発し・・・雨も台風も関係なくとにかく歩く。時には雷雲の中に入り込み、稲妻走る中を歩いたり、時には歩きながら寝てしまい、 何故だか崖の直前で目が覚めたようなこともあったという。
著者は語る・・・体は痛み、体調は良いか悪いかではなく、「悪い」か「最悪」かになるまでになっていく。

母と祖母の三人で暮らしていた著者の暮らしは、決して豊かな生活ではなかった。
少年時代から千日回峰行を行うことを志し、高校卒業と共に吉野に向かうことに決めた。
旅立の日・・・母は旅立つ息子のために味噌汁を作った・・・。
そして、母は息子の使った箸と茶碗をゴミ箱に捨て・・・「もうお前の帰ってくるところはないと思いなさい。」と、後顧の憂いを残さないようにするために、そう告げた。。。
祖母は縁側から外を眺めていた。。。必死に涙をこらえながら・・・。

行も壮絶だが、家族との別れの様子も壮絶だ。。。
昭和の終わりの頃に、こんな家族があったとは。。。

塩沼さん・・・千日回峰行を満行し、大峯千日回峰行大行満大阿闍梨となった翌年・・・今度は9月28日から10月6日にかけて行う四無行に入る。
この9日日間・・・「断食・断水・不眠・不臥」を続ける行だ。。。
ほとんど緩やかな自殺をするが如くの荒行だ。。。

何故・・・このような苦しい行をしてまでも悟りを求めるのか・・・。
塩沼さんは本書で様々語ってはいるが・・・私のような俗物に容易に理解し得るものではない。

私の友人の奥様で実際に塩沼さんが現在住職を務めるお寺に行って、話しを聞いた人がいるが・・・とても穏やかで優しい感じの人だという印象を聞いた。

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                  (本書内の著者近影)

普通の人が為し得ない行を満行する、壮絶な内容と心の動きを綴った本書・・・発行以来じわじわ売れ出して・・・最近では平積みにしているのを見かけた書店もあるくらいに。

決して私には真似できる内容ではないが・・・時を置いて再読しようと思っている。
その時には壮絶な苦行だけに思いを囚われるのではなく、その奥にある塩沼さんの目指した悟りに少しでも思いを馳せることが出来るかもしれないから・・・。

それにしても・・・塩沼亮潤大峯千日回峰行大行満大阿闍梨・・・私より若い人なのである。。。(嗚呼。。。)

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