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A Short Story ~秋めいてきた西に遊ぶ~(後編)
- 2010/09/28(Tue) -
                         (Please click this photograph)
                 925-1.jpg

                                夕景を背景に・・・
(前日の記事よりつづく・・・)


 前夜、しこたまお酒を飲み、一方が眠ればもう一方が起こしたりしながら・・・結局、何時に寝たのか、一体どちらが先に眠りに就いたのかもわからぬまま彼女と私は陽が高くなるまで眠っていた。。。
 私より早くに目を覚ました彼女が私を起こしにかかる。。。 その起こし方は・・・例によって私の好きな好きな起こし方だ。 どんな起こし方かは・・・述べられないが。。。(笑)

 目を覚ましてもベッドの上で・・・しばし昨晩の続きのような時を過ごした。。。

 そして、私より一足先にベッドを抜け出した彼女が朝食準備にとりかかった。


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 彼女が作ってくれたのは・・・彼女のお気に入りのトマトソースで鶏肉を煮込んだ バスク風トマトソース ってものだ。 二人とも鶏肉は大好きだからってことで作ろうと思い立ったらしい。 トマトソースが染み込んだ鶏肉を食べながらやわやわのパンもトマトソースをつけて食す。  彼女は “もう少し煮込んだら良かったな~” と言ってはいたが・・・いやいや、なかなか美味しかった。

 ゆっくりと出掛ける準備をしながら、私は彼女の部屋にあるいくつかの植物に水をやる。。。 なんでそうなったかは定かではないのだが・・・私が彼女の部屋を訪れた際は、私が 水やり係り になる。 とにかく自然にそういうことになっているのだ。(笑)


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 ベランダで花を咲かせているこの百日紅・・・彼女と私の間では 「奇跡の百日紅」 と呼ばれている。 今夏、花屋さんで彼女に見初められてこの部屋の住人となった百日紅だ。 
 当初彼女は咲いた薄っすらと紫がかった花を見ながら 「来年も花が咲くかな~」 などと言っていたのだが・・・猛暑の最中の8月の初旬、わけあって彼女が留守にしていた間に・・・水をもらえなかったこの百日紅は花も葉も枯れてしまったのだ。。。 
 彼女、とても落ち込んでいたのだが・・・その百日紅の様子を見た彼女の妹さんが幹さえ萎んでしまった百日紅の枯れた枝を短く切って “なんとかなるかも・・・” と、彼女に言った。

 それから彼女は、枯れた百日紅の復活を願って毎日水をやり続けた。。。 

 すると・・・数日後に枯れて藁のようになった枝に緑の小さな芽が・・・。 花も葉も枯れ落ちた百日紅は・・・生きていた。 そして彼女の妹さんの機転で枯れかけたその一命を取り留めたのだ。。。
 芽を出し葉を繁らせただけでもかなりの奇跡なのだが・・・今月になって再び花を咲かせたのだ。 だから、彼女と私はこの百日紅を 「奇跡の百日紅」 と呼んでいる。
 命を救ったのは妹さんのおかげ、そして、花を咲かせたのは先月彼女の部屋を訪れた私が愛情込めて水やりしたからこそのの奇跡だ・・・私はそう言うのだが、どうも彼女は首を縦に振らない。 この鉢植えの百日紅に起こった奇跡的な復活劇に自分の愛情の関与が認められないことがご不満のようだ・・・。(笑)

 まぁ・・・くれぐれも彼女の部屋で起こった奇跡を無駄にしないよう・・・二度と枯らさないようにと・・・切に願う。(笑)

 さて、水やりなどしている間に、彼女のメークなどの支度も整ったようで・・・いざ、出発。。。 この日の午後は、3月に彼女と行った信貴生駒スカイラインを全線走ることにしていた。 最初のときは濃い霧の中を走り・・・たまたま運良く夜景は見られたのだが・・・天気の良い時にまた必ず一緒に来ようって約束していた地だ。


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 快晴だから・・・さぞや良い景色が眺められるだろうと思って信貴生駒スカイラインを走って山に登っていくと・・・想像以上の絶景が待っていた。


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 眼下に広がる大阪の街並みはもとより・・・遠くに見渡せる大阪湾が光り輝いて・・・二人でしばらく見入った。。。


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 最初2人で来たときには霧に包まれていた山・・・今回は大阪湾の果てまで見渡せ、上空には綺麗な青空が広がり、渡る風は明らかに秋の爽やかな風。。。 なんとなく何ヶ月ぶりに・・・この山に置き忘れたモノを探しにこれたような気すらした。。。


                         (Please click this photograph)
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 前回来た時には霧で全く気付かなかったのだが・・・奈良の南部から大阪にかけて一望できるようなスケールの大きい眺望が見渡せる場所もある。 上の写真をクリックしていただいて・・・左側が奈良、そして右側が大阪だ。 ここからは210度くらいの眺望が広がる。


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 ただでさえ眺望の良い高い場所にいるのに・・・それでも馬と鹿と煙りとSeionは少しでも高い所に登りたいらしい。。。(笑) 国定公園だということを示す石の上に上がって写真を撮っていると・・・

 “その姿・・・撮らせて~”

と、石の下で写真を撮る私の姿を見ていた彼女。。。 

“じゃ、かっこ良く撮ってくれよ~”

そう言って、彼女にカメラを渡して撮ってもらった勇姿(?)だ。。。 いかがだろうか? カメラマンになった彼女、私の要望通りかっこ良く撮れただろうか?(笑)


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 そして、この変わった形の展望台・・・ここも天気が良い時に二人で行こうって話していた場所。


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 このたくさんの鍵がぶら下げられた二つの円を重ねたようなオブジェ・・・多くの恋人達が二人で鍵を取り付けていく。。。 

 “ねぇ・・・この輪を二人で一緒にくぐるといいんだって~”


説明のプレートを読んでいた彼女がそう言う。

“じゃ、くぐってみようか・・・”

彼女の手をとって青い輪から、ピンク色の輪へと二つの輪を一緒にくぐり抜けた。。。


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 多くの恋人達が取り付けていった数多の 「誓いの鍵」。。。 彼女と私が鍵をここに取り付けたか否か・・・それはまた別のお話し。(笑) もし取り付けたとしたら・・・彼女と私の名を記した鍵がここに存在する・・・かも???(笑)


 そして・・・「鐘の鳴る展望台」というこの展望台のネーミングの由来となっている 「希望の鐘」 を鳴らしてから登る展望台、この展望台への階段は天気が良い時には・・・空に登っていく階段のようになるのでは・・・そう思っていたのだが・・・。


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 やはり・・・思った通りだった。 この展望台が白い色に塗られているのは・・・このように青空を背景にして考えられたに違いない。。。何組もの恋人やご夫婦と思われるカップルが順次、この鐘を鳴らして展望台へ登っていく。 中には・・・先客が降りてくるのをわざわざ下で待ちながら展望台で二人だけになるのを待つカップルもいる。。。


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 彼女と私も前の人達が降りてくるのを待ち・・・しばし展望台からの眺望を二人だけで眺めた。。。


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 とても良い眺めだった。。。 前回来た時には真っ白な霧に覆われているような状態で・・・それはそれで彼女と私にとっては忘れられないシチュエーションでの想い出ができて良かったのだが・・・やはり晴天時のこここからの眺めは一見に値する。 太陽と雲の位置、それによってできる大阪の町の日向と日陰・・・高い場所でしか眺められない光景だ。 陽が西に傾き出し、吹く風に肌寒ささえ感じるようになってきていた。。。 そんな風に吹かれて二人並んで眺望を楽しんだ。


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 山の上に思わぬ長居をしていた。 ここからの眺望に見入っていて。。。 気がつけば陽はどんどん西に傾いていく。 それからだった。 ここからの眺めの素晴らしさは。。。 夕刻となり、没してゆく太陽・・・そして陽が沈んでからの残照・・・とにかく刻々と空の色が変わっていく様、空が暗くなると街の灯りが瞬きだしていく。。。


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 何処にあるかは詳しくは言わないが・・・知っている人はさぞや少なかろうというかなり秘密チックな雰囲気の展望スペースを見つけた。 そこには若いカップルさんがお弁当など広げてのんびりしているような風情で。。。 なかなか穴場を心得ているカップルだな~と感心しながら彼女のシルエットと夕景というイメージの上の写真を撮っていると・・・展望スペースの中にいた彼が “お二人で撮りましょうか?” と親切に申し出てくれて。。。 今まさに沈む夕陽の光景を背景に撮ってもらった。 ありがとう!イケメン(彼女が盛んに “イケメンだったし~”と喜んで・・・笑)彼さん!

 その穴場的な展望スペース・・・今度は自分たちが占有してまったり過ごそう・・・そう彼女と意見一致!


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 陽が沈み、残暑の輝きも濃さを増した青い空に飲み込まれようとしていく頃・・・地上の灯りの瞬きがその光の強さを深めていく。。。 その時刻から山を登ってくる車の数が増えてきた。 夜景を見ようという お二人様連れ の車がほとんどなのだろう。。。 夜景を眺められる駐車スペースにはずらりと車が並ぶ。。。


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 車の中でも・・・車の外でも・・・肩寄せ合う二つのシルエットが見られる。。。 ここからの夜景を眺めてロマンティックな気分にならない人がいようか・・・? 彼女と私も・・・? いや、それもまた別のお話しということで・・・。(笑)

 やがて空が真っ暗になり・・・地上の灯りが綺羅星のように輝いた光景を眺めながら・・・

“なんだか星空を飛んでいるみたいな感じ・・・”

そう呟いた。。。 頷きながら・・・ホントにそんな感じだ・・・そう思った。



 やがて山を降り、山の上から眺めていた 移動する光 のひとつと化して光る川の流れに乗った。 せっかく西の町に来たのだから・・・夕食はお好み焼きを。。。 そう希望した私に彼女が教えてくれたお好み焼き屋さんへ。。。


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 山の上に吹く風によって冷えた体に鉄板の熱気が心地良いくらいだ。 お好み焼きを焼いてもらっている間にとんぺい焼きをハフハフいって食す。 私の地方にはとんぺい焼きなるものはない。 いや、なかなか美味しかった。。。


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 そして・・・こんがり焼きあがった厚手お好み焼きを・・・食す。 小さいのを頼んだ彼女なのだが全部食べきれないと言うので・・・その食べられない分まで私が完食! さすが本場・・・美味しかった。 この味、癖になるかも。。。


 お腹を満たし・・・彼女の部屋に。。。 車が少なくなる深夜に帰るつもりでいるので・・・少し仮眠したらどう?・・・そういう彼女の進めに従ってベットで横になって目を閉じるが・・・なかなか眠れない。 夕食前、山を降りた頃から彼女の口数がやや少なめになってきているのが気になっていた。。。 それは間もなく私が帰っていくことに因があるとも重々承知していた・・・。

 眠くならないようにと濃い目のコーヒーを彼女が淹れてくれた。。。 そのコーヒーを飲みながら・・・話した。 俯き加減だっただった彼女も・・・なんとか私の目を見て話しをしてくれていた。。。 今回一緒に過ごす間に・・・これから一緒に行きたい場所、やりたいことなど新たな計画もいくつか二人の間で話しが出ていた。 また今度会うときにはそんな計画を実行していこう・・・そんな話しもしたりしていた。

 彼女の部屋を出る時が来た。。。 彼女にひとつ約束をしてもらった。 前回帰る時のように彼女の部屋のドアを閉めてからエレベーターに向うまでに彼女の泣き声が聞こえてくるのは辛すぎて・・・だから今夜は速やかに玄関から離れて停めてある私の車が見えるベランダに移動して、そこで見送って欲しい・・・そういう約束だ。
 しばらく私の胸に顔を埋めていた彼女・・・ようやく少し落ち着きを取り戻した。。。 “また会いに来るから!” そう言って隙間が無くなる瞬間まで彼女の目を見ながら扉を閉めてエレベーターに向って歩き出した。。。

 約束は・・・守られなかった。。。 かなり押さえ気味ではあったが・・・それでも私の耳には彼女の嗚咽が聴こえていた。。。 

 停めてある車に着き、彼女の部屋を見た。 そこにはベランダに立つ彼女のシルエットが。。。 そのシルエットに向って大きく手を降った。 彼女のシルエットもそれに応えて手を振り返してくれた。。。


 車に乗り込む前に・・・振り返ってもう一度ベランダの彼女のシルエットを見つめる。 お互いにシルエットでしか見えないが・・・ちゃんと視線と視線が絡まっているのは実感できていた。。。


 彼女の住まう深夜の街を走りながら高速インターへと向う。。。 今から帰ろうとしているのに・・・ナビが指し示す経路よりもっと近道があるのにな~と妙にこの界隈に土地勘が出来つつある自分にも・・・今度来るときにはその近道を走ってみようと早くも考えたりている自分を我ながら面白くも思いながら・・・その夜はナビに従って車を走らせた。。。 


                       (Please click this photograph)
               925-995.jpg



(「A Short Story ~秋めいてきた西に遊ぶ~(前・後編)・・・Seion創作のストーリーであるやも知れず・・・どうか惑わされないでくだされたく・・・笑)


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