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演出者 堤幸彦
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- 2008/05/14(Wed) -
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「プロフェショナル 仕事の流儀」で映画監督、堤幸彦がとりあげられた。
この番組も開始当初の斬新さが少し薄れてきて、かつての「プロジェクトX」と同じように・・・“良い番組なんだけど・・・ちょっと飽きが・・・”的になってきていて、ここしばらく見ていなかったのだが、今日は堤幸彦氏だったから見てみた。 私が堤氏の作る映像と出会ったのは・・・TVドラマの『ケイゾク』 東大卒のキャリアの刑事だが、どこかズレた柴田役の中谷美紀の“怪演”と独特なテンポ、そして全編にまぶされた微妙に笑ってしまう要素に・・・“なんだこのドラマは・・・!”とはまってしまった。 最終回で撃たれた主役の中谷美紀を抱きながら、同僚刑事の真山役の渡部篤郎が咆哮する“泣かせのシーン” しかし、渡部は叫ぶ・・・“頭が臭ぇ〜〜〜!” 観ている者はここで ズルッ とスベる。 そう、中谷演ずる柴田はたまにしか風呂に入らないって設定だった。。。 そして・・・柴田は死んだのか??? と思ったままドラマはエンドロールに突入・・・。 “んッ?”エンドロールに微妙に観たことのない映像が混じる・・・。 そして・・・『ケイゾク』・・・映画に『ケイゾク』って落ち。 観ている者は、再度 ズルッ とスベる。 その後、『池袋ウエストゲートパーク』や『トリック』シリーズなどでも、その独特の演出で楽しませてもらったし、その手法を真似するドラマなども結構あった。 面白い演出をする人。 そういうイメージしかなかった。 あの渡辺謙と樋口可南子競演の『明日の記憶』 ![]() 『明日の記憶』 この映画は、原作を読んで感動していたから・・・映画化されることを知ったときとても興味が湧いた。 人に勧められて読んだ。 結果、感動したのだが・・・若年性アルツハイマーが進行していくストーリーと知っていたから、本を手渡されても、しばらくは 積ん読 にしておいて手が伸びなかった。。。 読めば一気だったのだが・・・テーマがテーマだけに、やはりある程度 “読むぞ!” って気構えが要る本だと思う。 その原作に渡辺謙さんが惚れこんで映画化が決まった。 彼も病と闘う身・・・原作に感じること多々であったのだろう。 だが、その映画化にあたり、監督が堤氏なのが ピンッ とこなかった。 “どんな映画にするんだろう?”って言うより“どんな映画にしてしまうんだろう?”って感じがしていた。 が・・・実際に劇場で観て、その杞憂を侘びたい気持ちにすらなった。 なんと言っても、ただただ進行するだけの病に立ち向かう姿を描く映画・・・ともすれば、観ていても重くなってしまう演出になりかねないところを、原作の風味を十分活かしながら、原作より重くならない、個々のシーンによっては軽妙さを感じさせるような演出で、観ていて決して ドーン と暗い気分に陥る事はなかった。 謙さん演ずる夫と奥さん役の樋口可南子さんが、夫婦にとって想い出深い山道で出会うことになるラスト近いシーンなど・・・悲しみと、感動と、どこかユーモラスな味わいすらある名シーンだとさえ感じられた。 私・・・樋口可南子さんの涙につられました・・・。 (余談だが、『阿弥陀堂だより』を観て以来、樋口可南子さん・・・知的でもあり色気もあり、なんて素敵な女優さんなんだろうと・・・すっかり魅せられている。歳を重ねる毎にますますその素敵度がUP↑していっている魅力的な女性だと感じている) 『明日の記憶』を観て・・・堤幸彦という監督の奥深さに正直驚いた。 で・・・今日の『プロフェショナル・・・』 彼は20歳代後半で、奥様を癌で失っていた。 はじめて知った・・・。 その経験が、『明日の記憶』の演出にも間違いなく反映されていたんだろうと、あらためて思った・・・。 自らが・・・あるいは、かけがえの無い大切な人が重い病で命すら危ぶまれる日々・・・。 苦しいし・・・。悲しいし・・・。辛い・・・。 だが、それとは無関係なように、ちゃんと日常は流れていく。 そして、時には不意に愛する人の病を忘れてしまったのかのように笑ってしまう瞬間だってある。 そんな経験をした役者と監督が作った映画だったんだなぁ〜 と、あらためて思った。 監督・堤幸彦・・・大女優、吉永小百合が自ら考えてつくり込んだ涙のシーンをあえて、涙を流さない演出へと勇気を持って変更する決断をした。 監督本人も「賭けです」と語った。 その映画『まぼろしの邪馬台国』・・・楽しみな映画だ。 ![]() **この記事に何か感じるところがございましたらクリックいただければ幸いです** ![]() |
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