もう15作目になったんですね。コーンウェルの検死官シリーズ。
映画『羊たちの沈黙』をきっかけにしたサイコ・サスペンスのブームで、日本でも多くの読者を持つヒットシリーズ。
主役のケイ・スカーペッタは今回もまた決して幸せではない私生活を引きずりながら事件解決に立ち向かう。
最新の科学捜査についての説明、描写も結構あるが・・・私的にはこのシリーズ、事件解決そのものよりもケイを中心とした人間関係の推移に興味が移っているので、難しい科学捜査法については“なるほど・・・そうやってなんか難しいことをしてわかることもあるわけだなぁ”と、かなりいい加減に読み飛ばしていて、そもそも理解しようとはしてないような読み方。
今回は人間関係に大きな波乱があって、それなりにコーンウェルがこのシリーズに新しい波を起こそうと思っている事は感じらるが・・・読後感としては事件そのものも、ケイと恋人ベントンの愛の行方、姿を消したままのマリーノのことなど、あらゆるものが消化不良の感が否めない気がした。
まるで、上下巻の本作が大きな意味での上巻で、この先に下巻が出るような雰囲気すらある。
ここまでつきあっているのだから、次回作も出れば読むことになるのだろうな〜と思っているのだが・・・我らがケイにもう少し心安らぐ時間を与えて欲しいと思ったりする。
本作でも・・・マリーノによって付けられた痣が身体に残る間は、ケイがベントンの前に裸体を晒さないだろう事はケイの性格を考えれば想像の範囲内ではあるが・・・ほんの少しで良いからベントンとの愛情を確認できるベッドシーンとかケイの心やすらぐベントンとの“優しい時間”が描かれれば、ケイを心配して読んでいるファンもかなり安心できると思うんだけどなぁ。。。
と、まぁ、それは今後に期待して、次回作を待つことに。また2年くらいの 待ち かな???
それはそうと・・・私が検死官シリーズを読み始めたのはもう十数年前・・・当時つき合っていた彼女が第1作の『検死官』を読んで “面白かった” からと薦められたから。
彼女とつき合っている間、検死官シリーズも一緒に読み進んでいった。
その彼女、数年前に結婚した。
別れてからもたまにはお茶したり、飲んだりと話しはする機械はあった。今回の『異邦人』も出たことを知らなかったのだが、彼女と電話で話している時に・・・“もう読んだ?”・・・ってことで知ったわけ。
これだけ長いシリーズだと、彼女と私のように別れた男と女が、かつてつき合っていた時に読み、そして語り合ったこのシリーズを読み続けているってこともあるんだろうな・・・と思ったりした。
その彼女に検死官シリーズを薦められ、彼女にはトム・クランシーのジャック・ライアンシリーズを薦め、この『異邦人』を私が読み終えたことで、2人とも2つのシリーズを全て読んでいるってことになった。。。
しかし・・・映画化が大掛かりにならざるを得ないトム・クランシーのライアンシリーズは『レッド・オクトーバーを追え』『愛国者のゲーム』『いま、そこにある危機』『恐怖の総和』と映画化されてきたが、検死官シリーズはデミ・ムーアをケイに据えての映画化の話しなど、映画化の話しが浮いては消え、未だに映画化が実現していないのも、ここまでくるとちょっと不思議であるとさえ感じる。
**この記事に何か感じるところがございましたらクリックいただければ幸いです**